目次へ   

次へ

江ノ電を見ると少年の頃を思い出す 

江ノ電は、
古都・鎌倉を出発し、
鎌倉の街並みをすり抜けるようにして走ります。
いつも若者でにぎわう七里ガ浜海岸を抜け、
江の島を左に見ながらJR藤沢駅までつづく10キロのローカル線です。
湘南の魅力がギッシリつまっている、
そんな中を縫うように走ります。


江ノ電の魅力は、
時代から取り残されたような「古さが新しい」と思っています。
今この時代に忘れ去られてしまった、
古き良きものへの懐かしさがそのまま生きており、
小さくて古くて時代遅れの電車に乗れば、
まるで少年時代に感じたワクワクした気分になってくるから不思議です。

描き方のポイント
この絵の実際の風景は、陽が沈んだ直後の全体が薄暗い状態なのですが、
夕焼けの美しさも残しながら、軽くて爽やかな絵にしようと思い
極力色を塗らないことを意識しながら描きあげました。
→描き方の詳細はP102「塗り過ぎない」参照


私のもっとも好きな駅は鎌倉高校前駅です。
無人駅の狭いプラトホームからは、
すぐ目の前がキラキラ光る相模湾、
海を通して右に江の島、左に三浦半島の景色が広がり、
情感を楽しむ暇もなく電車が来てしまうのを、
ちょっとうらむ気持になってきます。


車内で、おじいさんが文庫本を読みふけっていました。
よく見ると、上から下までものすごく上等なおしゅれで、
わが身だしなみのひどさを深く反省しました。

(次のページ)


江ノ電とっておき散歩コース
私のもっともおすすめする
江ノ電+海岸とっておき散歩コースをご紹介します。
江ノ電の古さと、海岸の新しさの不思議なミスマッチで、
いつも新鮮な感動と発見があるのです。

(江ノ電の地図が入ります)

鎌倉駅から乗った江ノ電は稲村ガ崎で降り、
そこから海岸線をぶらぶら2キロほど歩き、
鎌倉高校前駅で再度江ノ電に乗って鎌倉まで戻るという
らくちんコースです。


稲村ガ崎駅についた江ノ電です。

稲村ガ崎駅を降りて、
商店街を2分ほど海岸のほうに向かえば海岸に出ます。
青い海に出ると、ちょっとうれしくなりますよ。

稲村ガ崎と言えば、サザンオールスターズの
桑田圭祐監督の映画「稲村ジェーン」の舞台となった場所です。
その映画のように、ここはサーフィンのメッカでもあります。

描き方のポイント
しっかりとした風景画を描くには、絵の描き順とそれぞれの役割を守りながら描くことです。
→詳細はP98「塗る順番が成功の決め手」参照



七里ガ浜駐車場周辺は、
トレンディな若者たちでいっぱいです。
話題のレストランや、華やかなショップが立ち並び、
それらをめていると、時間の経つのも忘れてしまいます。

お疲れ様でした。