秘伝.15



絵の素となる写真のハイライトを飛ばし
影の部分のみを彩色すれば、
光輝く絵が出来ます。


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トレース水彩画は写真を素に描きますが、絵の段階ではなく、素となる写真のプリントの段階を工夫することにより、「光輝く」魅力的な絵を描くことができます。

ほとんどの方のカメラはフィルムカメラではなくデジタルカメラで、PCからプリントアウトして絵の素として活用していると思いますが、そのシステムでは写真の出来上がりを自由に変えられることが出来ますが、今回はその操作を活用した絵の描き方です。
素となる写真は、被写体が太陽の下で撮影されており、日の当たる部分と日陰の部分が明確な写真が条件となります。
その写真をプリントアウトするとき、コントラストを強くし、極端に明るく調整すれば、ハイライト部分の多い露出オーバー気味の写真がプリントアウトされ、それをそのままトレースすれば、「光輝くさわやかな絵」を描くことが出来ます。

この写真は太陽の下で撮影されたものですが、通常のプリントでは暗い部分は多少つぶれるものの、明るい部分もしっかり色調が表現できています。







これを意図してハイコントラストで露出オーバー気味にプリントアウトし、それをそのまま絵の素の写真としてトレースします。










ハイライト部分を彩色せず、影の部分のみを彩色すれば、「光り輝くさわやかな絵」の完成となります。