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浦島太郎の似合う海岸があります

浦島太郎の似合うその海岸は葉山公園周辺の海岸です。
わかりやくいえば、皇室の別荘である葉山御用邸前の海岸です。


波が打ち寄せる白い砂浜と、緑豊かな松林・・・。
その松をよく見てみると、
まっすぐに伸びてる木、
曲がりくねった木、
つんのめっている木・・・
松がこんなに個性的だということはあらためて知りました。

描き方のポイント
この絵の主役は海でもなく、走っている若者でもなく、松林です。
いろいろな松の形を表現したく、あえ松を暗いシルエットで描きました。
→描き方はP20「彩色はまず明暗で描く」参照


葉山公園のすぐ近くに、小さな船溜まりがあります。

漁師のおじさんが、のんびり網の繕いをしています。
遠い昔に体験したような、タイムスリップしたような錯覚に陥る私なのです。

こんなごく当たり前の海岸風景が、日本から消えつつあります。
海岸の砂浜はやせ細り、
それに取って代わったコンクリートに縁取られてしまいました。
松林が削られ、その場所には道路が通りました。
松林の似合う海岸が少なくなったことは
、日本の大切なものが失なわれたように思います。