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 原風景「棚田のある風景」が近くにありました


私は「棚田」に出会うと、
なぜか懐かしい「原風景」と再会したような気持になります。
だから日本各地を旅して、「棚田」の絵をよく描いたものです。
その原風景が、自分の住む街のこんな近くにあることを発見し、
とても感動しました。

「原風景」の意味を辞書で調べてみると、
その人の思想が固まる前の体験で、以後の思想形成に大きな影響を与えた風景、
という意味でした。

私の生まれ育ったのは、北陸は白山を見上げる片田舎。
見渡す限りの水田で、それ以外に何もなかったところですから、
消去法で考えても、加点方で考えても「棚田」のある風景は、まさに私の「原風景」だったのです。

描き方のポイント
実際の風景は、棚田の風景と不釣合いな電柱や看板などがあるのですが、どんどん省略しました。
絵だからこそ、そぐわないものを消し去ったり、修正したり自由に出来るのです。
詳細はP94「描く線、描かない線」参照





「このあたりの百姓は大半が70才過ぎだから、
 これからどうなるべー」
 と、おじいさんはブツブツ独り言をいっていました。