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「トレース水彩画」で最初の1枚を描く

さて、実際に「トレース水彩画」に挑戦してみましょう。

次の3つのルールさえ守れば、まちがいなく最初の一枚が感動の絵になります。
描かれた人もびっくり!描いたあなたはもっとびっくり!です。
ルール1  あなたが今お持ちの、愛する人の写真から描きましよう

    
絵の素になる写真をあらためて撮影する必要はありません。いつも持ち歩いている携帯電話や財布の中、テープルの上にあるあなたの愛する人(ペット等)の写真を使います。大切に想える写真こそ「トレース水彩画」には最適です。愛は絵のテクニック以上に、不思議な魅力を表現できる魔法のテクニックなのです。

ルール2  心を込めてゆっくりていねいにトレースしましょう

    
写真の輪郭線を正確になぞるということは、正確なデッサンを描くことです。
正確に描くにはゆっくりていねいに描くこと。そして心を込めて描くこと。
愛するものを心を込めて描けば、でき上がった絵ににその結果が表れます。子供を描いたお母さんの絵は、技術的に稚拙であるにもかかわらず光り輝くものがあるのは、線に心が込められているからです。


ルール3  彩色は極力簡単に
    
「トレース水彩画」の線画は、それだけ正確で豊かな表現力を持っています。だからさらと簡単に彩色するだけで、魅力的な絵に仕上がります。
逆に言えば、初心者が彩色で失敗する理由は、色のぬり過ぎにあります。描けば描くほど深みにはまってしまい、取り返しがつかなくなる恐れがあるので、勇気を持ってパッと描いてバッと筆を収めましょう。



さあ、私といっしょに描いてみましょう!


写真を選ぶ


この写真は、わが家によく遊びに来る、隣の家のしんちゃんです。
彼が遊びに来ると、わが家は明るい笑顔に包まれます。
そんなしんちゃんの絵を描くことにしました。

この写真はしんちゃんのお母さんからお借りしたのですが、
写真が小さすぎることと、印画紙の紙が厚すぎてトレースがしにくいため、
拡大コピーをすることにしました。
拡大する


描く大きさは、はがきサイズ(10×15センチ)が描きやすいと思います。
トリミングして拡大率を決めて近くのコンビニでカラーコピーしました。
素になる写真の準備完了(コピーA)


プリントされた写真をコピーするより、デジカメの写真から直接イメージする大きさにプリントアウトして活用したほうがいいのですが、
お借りした写真をトリミングし、はがき大に拡大した写真です。
これをトレース水彩画の素として使用することとします。

コントラストの強い画像も準備コピーB)


コピーやプリントアウトする場合、強いコントラスト(明暗の差)の画像もいっしょにプリントします。前の写真では顔の部分がフラットなので、彩色のとき苦労します。
コントラストの強いコピーがあれば、彩色のときの参考になります。


強い線でトレースする


強い筆圧で描く線画が完成しました。
弱い線の部分はまだ描いていません。




弱い線でトレースする


写真をよく見ながら、弱い線、柔らかい線、時にはきわめて弱い線と描き分けていきます。
線の強弱が出来上がりを大きく左右します。



彩色する




ごく簡単に彩色しました。
彩色時間は10分もかからなかったと思います。

最初の一色の明暗は、黒色で、髪、目、口の一部をぬり、
以降の彩色は、顔の肌の部分と洋服の一部だけですが、
顔の肌色の塗り方は、薄い肌色をさっと顔全体に塗り、乾いてから濃い部分を「同じ絵の具」でもう一度重ねぬりをします。
このときコピーBを参考にします。

最後に唇に赤い色をぬり、絵の完成としました。


ポイント

彩色のコツは、塗る面積が少ない程失敗する確率は低く、薄い色であればあるほど失敗する確率は低くなります。
だから初心者の方は、よく水に溶いた薄い色を、少ない面積だけさらっと塗って終了とすることでしょう。