しっかり描く4. 出来上がりをイメージし、その気分で描く


絵は描く前に、どんな絵にするか、出来上がりをイメージすることがとても大切です。そのコツは、イメージが構築されたらそのイメージの気分で描くことです。テクニックはわからなくても、気分をしっかり持つだけでもイメージに近づした絵が描けます。

トレース水彩画では、写真を選ぶことから制作が開始されます。
「この写真から描こう!」と写真を選ぶわけですが、その写真を選んだ理由は、簡単に描けそうという理由もありますが、こんな絵を描きたい!というイメージもあるハズです。その気分をしっかり捉えながら描きましょう。

たとえば、今回のテーマとなる写真は今年のGW最終日の5月6日。ひさびさの快晴の鎌倉・稲村ヶ崎です。
絵の気分は「春風かおるさわやかさ」。その気分をしっかり持ちながら描き進めました。


クリックすれば、あなたが絵を描くための原寸写真が出ます。プリントアウトして絵を描いてください。


半島の木々の緑だけでなく、海岸の帯状の濡れた部分も表現したいですね。

線画が完成しました。
線の段階では、絵の完成予想がなかなかイメージ出来ないのですが・・

第一色は右上チップの色、紫+黒色で塗りました。
紫味を出すことにより、太陽の強さが表現できるはずです。この一色でグッと完成した絵のイメージが具現化してきました。

その上に緑色をサッと塗り重ねれば、さわやかな新緑の木々が表現できたと思います。


写真を見本として色を補正するように色を塗り重ねて、絵が完成しました。
「春風かおるさわやかさ」が表現できたと思います。

絵は心のありようが素直に表れます。
イメージした気分をしっかり持ちながら描けば、不思議とそのようなイメージの絵に近づきます。


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