彩色偏1 はみ出し塗り・塗り残しはしない 

線から色がはみ出してしまう「はみ出し塗り」は、おやめください。
淡彩や、意図して塗り残しをする場合以外は、「塗り残し」は避けたほうがいいでしょう。

絵がなかなか上達しないとお悩みの方の多くは、はみ出し塗りと塗り残しが原因です。はみ出し塗りと塗り残しにより、絵が粗雑になり、稚拙になるため、それだけで上達の足手まといになってしまうからです。
彩色は几帳面に描きさえすればいいといっているのではありません。塗り残し・はみ出し塗りさえ注意すれば、自由に暴れまわって描いてもいいのです。
結論からいえば、はみ出し塗りと塗り残しさえ注意するだけで、確実にステップアップした絵が描けます。
ゆっくり落ち着いて、ていねいに描きましょう。


ここをクリックすれば、拡大された原寸写真が出ます。

庭の隅に咲いていた「どくだみの花」です。あまり好かれない雑草として位置づけられていますが、バランスのとれた美しい花だな〜と感心しながら描きました。

線画が完成しました。

塗り残し・はみ出し塗りがないようにていねいに彩色します。
小ぶりの筆を使ったほうがいいかもしれません。

注意して描いても、はみ出してしまうことがあります。その場合は、彩色の最後に白色ではみ出した部分をていねいに修正します。

白色はこのときだけ使用し、彩色途中では使用しません。

完成した絵を拡大したものです。
全く塗り残し・はみ出し塗りがないのがお分かりだと思います。

絵が完成しました。
トレース水彩画は完璧なデッサンの線画の魅力にあります。その魅力を引き出すためにも、塗り残し・はみ出し塗りは線の魅力を削ぐこととなり、大きなマイナスとなります。


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