5. 線でディテールを表現する

線画の役割は写真の輪郭をなぞり、形を具現化するだけではありません。
彩色と線画では表現する得意分野が違います。彩色は大きく描くのが得意ですが、ディテール(細部)の表現は線画のほうが得意です。
今回の筍も、表皮の微妙なディテールの表現も、線画が大きな役割を果たしています。

ここをクリックすれば、拡大された原寸写真が出ます。

今年の旬の筍です。食べる前に写真にパチリと収めました。

表皮の線は筆圧を弱くし、柔らかい線で表現します。

線画が完成しました。

その拡大したものです。
表皮の柔らかい線が表現できたと思います。
輪郭の線との強弱の差を比べてみてください。

この上にサッと彩色すれば、絵が完成します。


絵が完成しました。 影を実際よりも薄くし、筍そのものを強調しました。
写真ソックリに描いたのですが、写真を越えた別の魅力が表現できたのではないか、と思っています。




目次へ  ラインへ