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マスキングを使えば、制作領域がぐっと広がります 
 
マスキング画法とは、塗る部分以外を絵具で汚さないように覆い隠す技法です。
一般的にはマスキング液を塗る方法をとりますが、私はエアブラシ等で使うマスキングフィルムを使っています。

マスキングの効果の第一は、難しい絵が簡単に描けること。
そして表現領域が大幅に拡大し、新しい表現ができることです。
そのため、私はほとんどすべての絵で、大小はあるもののマスキングを活用しています。

   これがマスキングフィルムです  

 0′25″  かわいい子供を描くことにします。
0′38″  線画とモノクロの段階が終わりました。 
0′46″  マスキングフィルムです。画材屋さんに あります。
0′50″  カツターです。 
0′54″  ローラーはホームセンターの壁紙関連のところにあります。 
1′05″  フィルムをかぶせます。
1′22″  シワのできないように、真ん中を中心に広げるように定着させます。  
1′31″  カッターでていねいに輪郭を切っていきます。 
1′40″  絵の周りもランダムに切ることにしました。 
1′59″  色を乗せる背景分部をはがします。 
2′04″  残った部分をローラーでしっかり抑えます。 
2′09″  マスキングがしっかり定着しました。 
2′18″  水で濡らした後に、明るい色から塗っていきます。 
2′51″  ドンドン暗い色を塗るいうより落としていきます。 
3′34″  乾いてから、ゆっくりはがしていきます。 
3′45″  顔などに彩色して、絵が完成しました。 
   
   
   
 
   背景を暗くすることにより、光溢れる絵になりました。
 
 

この技法はとても役に立ち
表現の幅を広げられるため、いろいろな事例をご紹介します。
 
 
このおじいさんは農家の方ではなく、古民家展示場のボランティアの方で、私の依頼に快くポーズをとってくれました。
それではいうわけで、マスキング技法で、背景を田舎にしました。
   
   トウモロコシをマスキングしたために、
思い切って全体を暗くすることが出来、
だからこそトウモロコシが浮かび上がり、
細かい質感も表現できました。
   
  これだけ単純な構成の絵では、
水の色が極めて重要になります。
そのため周囲をしっかりマスキングをして、水の部分を何回も塗り重ね、
深味のある色を出すことが出来ました。
   
   マスキングを使ったからこそ、背景を自由な色彩で描くことが出来ました。
それにより猫と桜を同一画面に収めることが出来たのです。

この猫の名前は「にゃおん」ちゃん、
散歩で出会うのを楽しみにしています。
   
  2枚の写真を素にマスキングを使って描きました。
2枚の写真と言いましたが、一番手前のカメラを持った青年を合成し、遠近感を出しました。
   
   鎌倉の由比ヶ浜海岸は、いい波が来て入るようで、サーファーを見ている女性を描きました。
空の雲の表現は、空以外をマスキングしたうえで、たっぷりの水を塗った上に、青い絵具を落として、あとは成り行き任せの色のにじみを期待したのですが、この絵はうまくいきました。